【CDKL5国際会議に参加しました】

 

9月18、19日に東京大学 伊藤国際学術研究センターに於いて開催されました「CDKL5 ASIA ワークショップ」に、当会を代表して関東在住会員のサポートスタッフ2名が参加しました。
CDKL5欠損症 (CDKL5遺伝子変異症候群) は、X染色体上のCDKL5遺伝子の変異が原因で起る極めて稀な重度神経疾患で、生後3〜6カ月の乳児に治療抵抗性の早期発症てんかんを引き起こし、重度の知的・運動発達遅滞、大脳性視覚障害、睡眠障害、自律神経障害といった、重い神経発達・機能障害を特徴とします。ウエスト症候群の発症原因にもなる疾患です。
この極めて稀な遺伝子変異がここまで研究されているのは、Loulou Foundationという財団がその研究を資金的に後押ししているためです。この財団を立ち上げたのは、CDKL5欠損症の娘さんがいる中東の石油関連会社のCEOです。つまり、患者家族が発足の原点であることがこの国際会議の最大の特徴と言えます。
今回のワークショップはアジアでは初めての開催で、研究者の発表、Q&Aセッションなどの他、来日されたイギリス、中国、韓国の患者ご家族との交流もあったそうです。
いただいた報告では、「患者家族が主体となって、研究者を巻き込んで、研究が進んでいる」「研究では、遺伝子異常であるCDKL5欠損症の“根治”を目指している」とありました。この“根治”とは、発作の改善やQOLの向上など患者一人一人にとって定義が違うと思われますが、明るい展望を感じます。
そして、今後研究を発展させるために必要なこととして挙げられたのは「各国に組織を作ること」「ドクターを巻き込むこと」「国際的に連携すること」と、当会の理念「つなぐ」とも非常に近いものを感じました。CDKL5欠損症の患者家族会である“らぶはんず”さんの活動が、国境を越えて国際的に発展している様子を拝見し、患者会の在り方に関して、大変示唆に富んだ学びの場となりました。
このような機会を得られたことに感謝し、当会としても他の患者会や医療側との連携をとりながら活動を続けていきたいと考えています。
CDkl5 workshop
研究者の方々、海外の患者家族会の方々、Loulou Foundation代表者、らぶはんずの方との記念撮影
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