【参加報告】国際てんかん協会(IBE)希少てんかんリーダーズ・グローバル会議に出席して

 

いつも当会の活動にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
ウエスト症候群患者家族会の大隣です。

2月末からアンケート調査やご寄付のご協力をいただきました、IBE(国際てんかん協会)主催の「希少てんかんリーダーズ・グローバル会議」参加について、同行した大隣よりご報告させていただきます。

一昨日、ご寄付いただいた皆様を対象としたオンライン報告会を開催させていただき、詳しくご報告させていただきました。皆様、ご多忙のなか、ご参加いただき誠にありがとうございました。ご寄付いただいた皆様には、近日中にオンライン報告会のアーカイブ配信についてご案内させていただきます。
また、後日参加報告書類についてもメールで送付させていただきます。大変恐れ入りますが、IBE(国際てんかん協会)に公開範囲等確認中の内容がございますため、もうしばらくお時間をいただけますと幸いです。なお、昨日のオンライン報告会で使用した収支報告のスライド内で、補足説明等に一部誤りがありましたので、報告書類送付時に訂正版を添付させていただきます。金額等には変更はございません。

それでは会議参加について、同行者の立場から話せる範囲内ではございますが(会議内容について詳細はここでは控えさせていただきます)、こちらの当会活動報告内でもご報告させていただきます。

今回の会議参加は、2月初旬に一通の英文招待メールが届いたことから始まりました

◆ 会議概要

会議名 IBE(国際てんかん協会)主催 希少てんかんリーダーズ・グローバル会議
開催日時 2026年4月9日〜4月11日
(9日はグループディナーのみ、会議は10・11日)
開催場所 イギリス ウィンザー
参加者 当会会長 本田、理事会メンバー 大隣

渡航に向けた事前準備

私たちが会議の場で訴えるべきことを見据えて、理事会一同+AIの力も借り、難治てんかんの患者様やそのご家族の皆様にご支援いただきながら、短期間で以下の準備を進めました。

  • 事前のIBEとのメールでのやり取り
  • IBEからの事前調査2回への回答
  • 皆様からの意見を広くいただくための事前アンケート調査
  • 当会から会議参加者に配布する資料作成
  • 通訳の手配
  • IBEのこれまでの活動について学ぶ
  • 同行者渡航費のためのクラウドファンディング実施
  • 折り鶴入りのメッセージカード作成
  • 渡航のためのパスポートや英国電子渡航認証(ETA)の申請等の諸手続き、航空券の手配
  • 参加者各家庭の子どもたちの預け先や訪問体制の手配

時には、子どもたちを寝かしつけてから(寝ていない夜更かしな子どもたちもいましたが笑)、夜遅くまで議論し合いました。

何より大問題だったのは、【圧倒的英語力不足!!】

今回いただいた招待状には【高い英語力が必要】と明記されておりました。そして、英語が話せる誰かではなく、紛れもなく、ウエスト症候群患者家族会の会長(リーダー)である本田の参加を求める内容でした。

【現地で判明した選出理由】
会長としての任務だけでなく、子ども車いすの啓発活動、小児神経研究の調査協力や幅広く医療関係会議委員として政策提言を継続していること、難治てんかん患者やそのご家族の医療・生活環境をより良くするために尽力してきたこれまでの活動内容を高く評価されてのことでした。

医療や制度に関する専門用語が飛び交う国際会議に対応できるだろうか、そもそも会場まで無事辿り着けるだろうか、役立つ翻訳機器があるだろうか……。理事会一同が不安と重圧に押しつぶされそうになるなか、私は密かに「私が少しでも力になれるのではないだろうか」と野望の火を心に灯しました。

「思い出せ!かつては語学留学もしたし、英米文学も学んでいたではないか!そして航空会社勤務歴もあるではないか!」と、一体何十年前のことだという古い記憶を呼び起こし、一大決心の上、渡航チームに加わることを申し出ました。

工夫とチームワークで乗り越えた国際会議

結果としては、国際会議経験者からアドバイスいただき、ハイレベルな医療会議の即時通訳に対応できる通訳の方も手配できたので、以下のような体制で万全に臨むことができました。

  • 会議内容の聞き取り: ハイレベルかつハイスピードな会議内容について、漏れなく通訳さんを介してイヤホンでキャッチ。
  • 資料の確認: 手元に資料は配布されなかったため、プロジェクターで表示された内容が遠くて見えないときは、写真を撮って手元で拡大。難しい内容は、その場でAI翻訳して2人で即座に共有。
  • 発言と言論: 誤解無く強いメッセージ性を伝えたい場面では、通訳さんに適した表現で英訳してもらいつつ、時折自身の英語でも発言を行いました。
  • 他参加者との交流: 軽い会話は英語で、深い議論については通訳さんも交えながら、大きな問題無くコミュニケーションを取ることができました。

通訳さんは通常の通訳業務だけでなく、私たちのスムーズな交流のために主催者に掛け合ってくださったり、会議だけでなく食事の席でもサポートをしていただいたり、心からの信頼と感謝の意を表したいです。3日間に及ぶお力添えに、心より厚く御礼申し上げます。

主催の方々を含め、他参加者の皆様も優しく接してくださり、緊張しつつも充実したウィンザー滞在となりました。チームの一人でも欠けたら、実現できなかった参加スタイルでした。

会議の背景と目的

国際てんかん協会(IBE)は世界最大のてんかん組織ネットワークであり、希少てんかん領域における課題解決に向け、世界各地から20名のリーダーを招聘しました。本会議の主な目的は以下の通りです。

  1. 知見の共有:
    世界の希少てんかんコミュニティ全体で、それぞれの活動や経験を共有する。
  2. 研究の共同設計:
    IBEが実施する「第2回世界てんかんニーズ調査(GENS II)」の方向性を共に作り上げる。
  3. 業界との連携:
    製薬企業などの業界パートナーと直接対話し、今後の研究開発の優先順位に患者の声を届ける。

会議で学んだこと:3つのコア・メッセージ

今回の濃密な2日間の議論を通じ、私たちは以下の3点を今後の活動の柱として持ち帰りました。

1. 課題は医療だけではない

発作の治療はもちろんですが、発達、睡眠、そして家族のメンタルヘルスや生活の質(QOL)まで含めた「全体的な視点」が不可欠です。

2. 経験をデータに変える

個々の家族が抱える困難を単なる「個人の悩み」に留めず、客観的なデータとして整理し、政策や医療制度の改善を求める強力な根拠(アドボカシー)にする必要があります。

3. 国際連携を日本に活かす

世界のリーダーたちとの交流を通じ、国や文化が違っても難治てんかんを抱える家族の苦悩は共通していることを再確認しました。この繋がりを活かし、海外の先進的な取り組みを日本の現状に合わせて導入していくことが重要です。

皆様への心からの感謝

今回の渡英にあたっては、英語力不足や初めての国際会議参加といった大きな壁がありました。しかし、日本から唯一の参加者として、世界の現場で闘うリーダーたちと繋がることは、日本の患者家族の声を届けるためにどうしても必要な決断でした。

この貴重な経験を実現できたのは、日頃より当家族会の活動を支えてくださっている皆様のおかげです。特に、温かいご寄付をお寄せくださった54名の皆様、パープルデー大阪にて募金箱に募金してくださった皆様、そして活動のベースとなるアンケート調査に丁寧にご協力いただいた皆様には、心より感謝申し上げます。

◆ いただいたご寄付とアンケートご協力の結果報告

ご寄付合計金額 672,963 円
入金での募金件数 54 件
・50,000円以上の高額ご寄付の内訳 匿名様:100,000円 / T.S様:50,000円
パープルデー大阪 募金箱へのご寄付
メッセージカード作成時 折り鶴入りカード作成時の差額募金
事前アンケートご協力者様 190 名

皆様のご支援がなければ、このグローバルな舞台に日本の声を届けることはできませんでした。

おわりに

これからも、会議で得た知見を活かし、てんかんと共に生きる子どもたちとご家族が、より良い未来を歩めるよう、理事会・役員会一同努めてまいります。引き続き、変わらぬご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。

今回の国際会議は、IBEが実施する「第2回世界てんかんニーズ調査(GENS II)」に向けた第一回目の会議であり、今後も継続した研究協力をできるよう尽力して参ります。

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